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建設・施工の工程表の作り方|種類(バーチャート・ネットワーク)と現場のコツ

公開日:2026年5月26日 / 著者:株式会社好循環

建設・施工の現場では、工程表が段取りのすべてを左右します。工程表が甘いと、職方の手待ちや材料の納入遅れが連鎖し、工期もコストも膨らみます。一方で、種類の使い分けと作り方の勘どころを押さえれば、現場は驚くほどスムーズに回ります。本記事では、建設の工程表の主な種類とそれぞれの使いどころ、作成の手順、そして天候や職方の調整など現場で本当に効くコツを解説します。

建設における工程表の役割

工程表は「いつ・どの作業を・どの順番で進めるか」を1枚にまとめた計画図です。建設では、複数の業者(職方)が日替わりで現場に入るため、作業の順序と重なりを正確に管理しないと、すぐに手待ちや錯綜が起きます。工程表は、関係者全員が同じ段取りを共有するための「現場の地図」だと考えると分かりやすいでしょう。

工程表の主な4つの種類

建設で使われる工程表には、目的に応じていくつかの形式があります。代表的な4種類を整理します。

種類特徴向いている場面
バーチャート工程表横軸に日付、縦軸に作業を並べ横棒で示す。いわゆるガントチャート。直感的で作りやすい多くの現場の標準。中小規模・全体共有
ネットワーク工程表作業の前後関係(依存)を矢印で結び、全体を左右する経路(クリティカルパス)を見える化工種が多く依存関係が複雑な大規模工事
出来高累計曲線(Sカーブ)進捗(出来高)の累計を曲線で示す。予定と実績の乖離を把握しやすい進捗率・出来高の管理
グラフ式工程表時間と進捗を座標で表し、各作業の進み具合を斜線で示す作業ごとの進捗を細かく追いたい場合

まず作るべきは、もっとも直感的なバーチャート工程表(=ガントチャート)です。横棒の基本的な読み方・構成はガントチャートとは?基本の使い方と読み方で押さえられます。

工程表の作り方(手順)

建設の工程表も、基本の作り方は他のプロジェクトと共通です。順番に進めます。

  1. 工期と全体の区切りを決める:着工から竣工までの全体期間と、躯体・内装などの大きな区切りを置く
  2. 作業を工種ごとに洗い出す:基礎・躯体・設備・内装・外構などに分解する
  3. 順序と重なりを整理する:先行作業(例:配筋→型枠→打設)と、並行できる作業を分ける
  4. 各作業に日数と担当業者を割り当てる:天候や養生期間も日数に織り込む
  5. 横棒で可視化し、週次で更新する:実績を入れて遅れを早期に見つける

作成の全体像をもう少し丁寧に確認したい方はガントチャートの作り方 5ステップもあわせてご覧ください。

現場で使えるコツ

1. 天候と養生の予備日を織り込む

屋外工事は天候に左右されます。雨天で動けない日や、コンクリートの養生期間を最初から日数に見込んでおくと、少しの遅れで全体が崩れるのを防げます。要所にバッファ(予備日)を置くのがコツです。

2. 全体・月間・週間の3段階で持つ

1枚の全体工程表だけで現場を回すのは困難です。全体工程表で大枠を、月間工程表で当月の段取りを、週間工程表で職方への具体的な指示を、というように粒度を分けて持つと、計画と現場のズレが小さくなります。

3. 職方・業者の重なりを調整する

同じ場所で複数の業者が同時に作業すると、効率が落ちたり安全上の問題が出たりします。工程表上で作業の重なりを確認し、無理のない順序に並べ替えるのが段取りの腕の見せどころです。

4. 遅れは「線」で早期に見抜く

予定と実績のズレは、イナズマ線(実績線)を引くと一目で分かります。どの作業が遅れて、どこに影響しそうかを早く察知できれば、手を打つ余裕が生まれます。詳しくはイナズマ線とは?遅れを一目で見抜く工程管理術で解説しています。

個人の工務店・一人親方の方で「エクセルや手書きの工程表の更新が手間」という場合は、ログイン不要・ブラウザだけで使える無料のWebガントチャートツール「ガンちゃん」が手軽です。横棒をドラッグで動かして工期を調整でき、URLを送れば施主や協力業者とも同じ工程表を共有できます。

まとめ — まずバーチャートで全体を、種類は目的で使い分ける

建設の工程表は、種類ごとに役割が違います。多くの現場ではまずバーチャート工程表(ガントチャート)で全体像を描き、依存関係が複雑ならネットワーク工程表、進捗管理にはSカーブ、と目的に応じて使い分けるのが基本です。作成では、天候や養生の予備日を織り込み、全体・月間・週間の3段階で持ち、職方の重なりを調整する——この3点を押さえるだけで、現場の段取りは大きく安定します。

この記事のまとめ

  • 工程表の主な種類はバーチャート/ネットワーク/Sカーブ/グラフ式。まずはバーチャート
  • 作り方は「工期→工種の洗い出し→順序・重なり→日数と業者→可視化と更新」
  • 現場のコツは「天候・養生の予備日」「全体・月間・週間の3段階」「職方の重なり調整」「イナズマ線で遅れを早期発見」